「接頭辞dis-をマスターせよ その2」
英単語ちょっとプラス ノアのVisual Dictionary その18
第18回ノアのVisual Dictionaryです。
前回、やたらと接頭辞のdis-が登場すると書きましたが、今回もやたらと登場します(笑)
もう少しなのでお付き合いよろしくお願いします!
1.dismal 【形】憂鬱な
単語後半部のmalに注目して見てみると、ラテン語由来のmalには「悪い」や「邪悪な」といったマイナスの意味があります。
日本語で目にする機会としてはコンピュータウイルスのような悪意のあるソフトウェアのことを「マルウェア」なんて言ったりします。
同じmalを含む単語としては、malfunction(名故障)、malnutrition(名栄養失調)、maleficent(形邪悪な)あるいはmalaria(名マラリア)などがありますが、いずれも悪い意味の単語であることが分かるかと思います。
2.dismay 【動】動揺させる
否定の接頭辞dis-に「力」の意味を持つmightが変形したmayがくっついてできた単語で、その通り「力」(may)が「ない」(dis)状態にすること→「動揺させる、うろたえさせる」という意味の単語です。
「力」の意味があると書きましたmightは「~かもしれない」という意味の助動詞として使われているのを目にすることが多いですが、名詞では「力」の意味もあります。
3.disorder 【名】混乱
こちらも否定の接頭辞dis-が含まれる単語です。
Orderには「順番」という意味の他、「秩序」という意味もあるため、それがないこと=無秩序な状態→混乱を表します。
4.dispatch 【動】派遣する
見出しには「派遣する」という日本語訳を書きましたが、その他に「発送する」という意味もあります。
送るものが人か物品かという違いはありますが、根幹にある意味は何かをどこかの宛先に「送る」で共通しています。
英単語は1つの単語にいろいろな意味があって覚えるのが大変・・・と思うこともあるかもしれませんが、そんな時はその単語の根幹にある意味に着目してみてください。
パッと見では気付かなくても実は複数ある意味の間に共通点があることもあり、すんなり覚えられることがありますよ!
5.displace 【動】~を取り換える
ここでの接頭辞dis-にはラテン語に由来する「離れて」という意味があります。
元の「場所」(place)から「離れて」(dis)そこに新しい何かが置かれることで元あったものと新しいものとが「取り換えられる」という風に生じたと考えられる単語です。
6.disrupt 【動】中断させる
後半部分のruptには「壊れる、破れる」という意味があります。
何かを中断する場合、それまで続いていた流れを一度「断つ」=「壊す」必用がありますから、そこから「disrupt:中断させる」の意味が生じたと考えられます。
同じruptが含まれる単語としては、corrupt(動腐敗させる)、bankrupt(動破産する)などがあります。
7.distill 【動】蒸留する
接頭辞dis-の「離れて」という意味を上でご紹介しましたが、distillのdis-にもこの「離れて」の意味があります。
逆に「入る」の意味のある接頭辞in-を持つinstillという単語もあるのですが、こちらは「しみ込ませる」という意味になります。
今回もまたまた接頭辞dis-のオンパレードでしたー。
そのせいで解説も接尾辞・接頭辞関連のものがほとんどになってしまいましたが、次回はやっとdis-のオンパレードを脱出するはずですので、これに懲りずに次回も読んでいただければ幸いです!(笑)