英検準一級レベル ノアのVisual Dictionary その0

英検準一級レベル ノアのVisual Dictionary その0

 

 

 留学日記から読んでくださっている皆様、お久しぶりです。今回から初めて読むという方、始めまして。ノアといいます。

 留学日記からお付き合いいただいている方はご存知の通り、在学する上智大学よりカナダのアルバータ大学に1年間交換留学していました。

 今回より、留学日記の後続連載としてノアのVisual Dictionaryが始まります。今回は、Visual Dictionaryを作ろうと思った経緯と、なぜ英検準一級なのかということについてお話ししたいと思います。

 

Visual Dictionaryとは

 Visual Dictionaryとは、写真あるいはイラストに学習者の母国語と学習中の第二言語での名前・言い方が併記されている単語帳です。例えば「日用品」、「食べ物」使われる場面やジャンルごとにまとめられており、同じグループの語をまとめて覚えることができます。

 日本では見かけたことがなかったのですが、カナダでは移民が多いこともあってか、英語とフランス語、英語とスペイン語、英語と中国語など、様々な言語のバージョンがありました。

 

なぜVisual Dictionary?

 よく知られていること、様々な場面で実感できることですが、文字情報は視覚情報と結び付くと記憶に残りやすくなります。

 この点でVisual Dictionaryは、学習のターゲットの言語と学習者の母国語とが対訳式に並んでいる一般的な単語帳よりも効果的に覚えられるのではないかと考えられます。

 また、1つの英単語に日本語で複数の意味が書かれていたり、例文が書かれていたりする日本の一般的な単語帳に比べ、絵-英語-日本語と、1つの語に1つの訳だけが書かれたシンプルなつくりであるため、「単語の勉強」という感じではなく、気楽にページをめくっていくだけで単語学習ができる点も良いと思います。

 日本で英語の絵辞典というと、ごく初歩的な単語がポップなイラストと共に書かれている、幼稚園から小学校くらいの子供用というイメージがあるかもしれませんが(私はこのような印象でした)、カナダで売られていたVisual Dictionaryは全く違いました。ポップなイラストではなく、写真または理科の教科書の挿絵のような非常にリアルなイラストを使い、単語も留学していた私でも「全然知らない・・・」と感じるほど、身近にありつつも日本で売られている単語帳ではなかなか載っていないような単語まで収録されています。

 Visual Dictionaryという特性から、名詞はたくさん載っているものの、動詞、形容詞、副詞はほとんど載っていません。日本で小中学生、高校生が受験対策としてVisual Dictionary形式の単語帳を使う場合、これらの語も含めなければ実用は難しいかと思います。

 しかし、工夫すれば写真・イラストでこれらの語を表すことも可能であるし、訳は同じでも微妙にニュアンスが異なる語の違いを説明するのに、言葉で説明するよりわかりやすいことがあるかもしれません。

 例えば同じ「描く」という訳が付けられるdrawとportray、前者は幼い子供がクレヨンでぐりぐりと絵を描いている様子を表すのに使うことができますが、後者は油絵具などを使って、プロの画家が誰かの自画像などを精密に描いている様子をイメージさせます。これほどにも表す様子が違うのに、同じ「描く」という訳を付けるだけでは不十分に感じますが、写真で表せばその違いは一目瞭然です。

 

なぜ英検準一級?

 私は上智大学に公募制推薦入試という形態の入試で入学したのですが、その出願要件であった英検準一級に合格するのに、主に単語の面で非常に苦労しました。

 気楽に勉強して受験した1回目は合格点に1点足りず、原因であったと考えられる単語を重点的に対策して臨んだ2回目はなぜかスコアが下がり、出願までに後がないと必死に勉強した3回目で初めて合格できました。

 準一級合格にはこんなに苦労した私でしたが、二級はほとんど勉強しなかったにも関わらず1回で合格することができました。点数も合格ラインギリギリというのではなく、かなり楽勝な点数でした。つまり、それまでの隣接する級に比べ、二級と準一級との間には大きな壁があるように思います。また、英検準一級に合格してからは、TOEIC、TOEFLでもスコアが上がり、インターネットなどにあるこれらのテストのスコア対照表で確認すると、どれも英検準一級レベルと等しいスコアという結果でした。

 今回Visual Dictionaryに掲載する単語として英検準一級レベルの単語を選んだ理由としては、上のように英検二級までは挑戦したけれど、その先の準一級には手を出していないという人も多いのではないかと思ったこと、また、英検の受験を考えていない人であっても、英検準一級レベルの単語をマスターすれば他の英語資格試験でもスコアアップが期待できるのではないかと思ったことがあります。

 英検準一級レベルというのは、TOEICなら750点程度、TOEFLなら80点程度と他の英語試験でもハイスコアと考えられるスコアを取るのに必要な1つの目安と言えそうです。

 実際に英検準一級を目指している人も、準一級は受験しないけれど英語中級者から上級者にステップアップしたいという人も、絵-英語-日本語が1セットになったVisual Dictionaryで空き時間にちょっとずつ英単語を勉強してみませんか?

 

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■ノアの留学日記第1回を読みたい方はこちら
 「留学準備は100均で」 カナダ留学日記 – その1

 

連載 『英単語ちょっとプラス ノアのVisual Dictionary