「外国語学習では”百読は一聞に如かず”」 ノアのカナダ留学日記 - その10 

「外国語学習では”百読は一聞に如かず”」 ノアのカナダ留学日記 - その10 

nor1 早いものでもう10回目ですね!今回はカナダで学んだ英語について書きたいと思います。カナダ特有の英語と全般的なものと2パートに分けてご紹介していきます。

 

パート1:カナディアン・イングリッシュについて
 カナダで話されている英語は、オーストラリアやイギリスのように発音自体に目立った特徴はありませんが、カナダでしか使われない語彙や表現があります。

 カナダに来て最初の大学のオリエンテーションで紹介されたのが、「トゥーニ―(twonie)」という言葉です。

 こちらでは2ドル硬貨がトゥーニ―と呼ばれています。それでは1ドルはonenieなのかと思いきや、1ドル硬貨は「ルーニー(loonie)」と呼ばれています。これは1ドル硬貨に刻まれている鳥の名前「loon」に由来するそうです。

 実際にカナダ人の友達は「駐車場で清算しようと思ったら10ドルで、まあそれはいいんだけど、トゥーニ―しか使えないって信じられないでしょ?」と言っていました。

 もう一つ、文末に「eh」を付けるのもカナダ英語の特徴だそうです。発音としては「エ」に近い発音で、日本語でいうところの「でしょ?/だよね?」のような感じで使われています。ただ、実際に使われているところはあまり聞いたことがありません。

パート2:英語全般について
 実際に英語圏の国にいると、「これは日本ではなかなか知る機会がないな」と思う英語表現にときどき出会います。

 例えば、前回の記事で登場したカナダ人の友達2人のうち1人は名前をダニエルといいます。ですが、女の子です。最初に聞いたときはダニエルって女性の名前でも使われるんだくらいにしか思っていなかったのですが、後々話を聞いてみるとDanielは男性名、Danielleは女性名に使われるのだそうです。

 ちなみに、辞書などで調べてみるとDanielleは男性名Danielの女性形(フランス語)とのこと。「フランス語形だが、英語圏でも多く見られる」と説明されているのですが、やはりフランス語も公用語のカナダには特に多いのでしょうか?

 日本語で表記してしまうとどちらも「ダニエル」なのですが、実際の発音は明らかな違いがあります(男性の方はaが強く発音され「ダ”ァ”ニャル」、女性の方は1つ目のeが強く発音され、「ダニ”エ”ル」という感じに聞こえます)。

 改めて考えてみると日本語で表記は同じ、発音の違いで男性名にも女性名にもなる名前って思い当たらないなと思いました。

 英語は表意文字が使われないため発音がより重要、日本語は表意文字である漢字が使われる分、発音への依存が少ないのかもしれませんね。

 もう一つ面白いと思ったのが、会話の中で”I don’t know.”と言う代わりに、”I don’t know.”の発音のリズムに合わせて「フン フン フン」と鼻歌を歌うように音を出すことがあります。こんなことも日本で教科書や問題集を使って英語を勉強しているだけではなかなか知ることができないので、留学していて面白いなと思う瞬間ですね。

 これから留学予定の方は特に、ネイティブが使う表現に注目してみてください。カフェなどで隣のグループの会話を聞いているだけでも意外と勉強になることがありますよ!

 

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これがトゥーニ―です。真ん中にはポーラーベアの絵が刻まれています。

 

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こちらがルーニー。刻まれている鳥が愛称の由来となったloonのようです。

 

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同じ1ドル硬貨でも複数デザインがあるようで、2016年に製造されたこちらのルーニーはよく見ると左下に”LUCKEY LOONIE”と書かれています。

連載 『ノアのカナダ留学日記