「文化輸入の難しさ」 ノアのカナダ留学日記 - その22

「文化輸入の難しさ」 ノアのカナダ留学日記 - その22

 

11月25日はブラックフライデーでした!
 

 ブラックフライデーと聞いて、「知ってる!」という方もいれば「名前くらいは聞いたことあるけど」という方もいらっしゃるかと思うのですが、今回はカナダのブラックフライデーがどのようなものかについてお伝えしたいと思います。

 

そもそもブラックフライデーとは?

 ブラックフライデーはもともとアメリカで始まった文化で、毎年11月の第4金曜日に小売店が一斉に大規模なセールを行います。 

 アメリカでは1年で一番売り上げが期待できる日とも言われており、「儲かって黒字になる」ということでこの名前で呼ばれるようになったそうです。

 「13日の金曜日」が不吉な日とされていたりすることもあり、金曜日と「ブラック」という言葉が結びつくとなんとなく怖いイメージがあったり、株価が大暴落したブラックマンデーのように過去に良くない出来事が起こった日なのかというイメージを持ってしまいますが、もっとポジティブな意味の名前です。

 

なぜ11月の第4金曜日なの!?

 ブラックフライデーは11月第4木曜日のサンクスギビングデーのために仕入れた商品の売れ残りを処分するためのセール。ということで翌日の第4金曜日に行われます。

 

カナダでは意味がない?

 
 ブラックフライデーはサンクスギビングの売れ残り一掃セールと説明しましたが、カナダでは少し違います。
 
 というのも、カナダのサンクスギビングは1ヶ月以上も前の10月第2月曜日なので、ブラックフライデーとサンクスギビングはあまり関係がなくなってしまっています。

 サンクスギビングの日が違うにもかかわらず、アメリカのブラックフライデーを取り入れてしまったのですね(笑) なのでカナダではただの大規模セールの日です。

 それでも文化としてはかなり浸透しており、大学でも「授業の後にどっか買い物行く?」という声が聞こえたり、週明けに「ブラックフライデーでなんか買った?」と聞かれたりします。ただ上の理由で在庫一掃セールではないので、アメリカに比べると値引き率が低いそう。

 

日本でも浸透する?

  これまでにもハロウィンやバレンタインが最初は商業目的として取り入れられ、最近では文化の一部となっている日本、ブラックフライデーもそのうち浸透するのでしょうか?

 丁度今年からユニクロなど一部のお店でブラックフライデーのセールを実施し始めたというニュースも耳にしたのですが、サンクスギビングが盛大なイベントとなっていない日本で先にブラックフライデーを取り入れるとカナダのようなことになりそうですね。ただのセールになってしまいそうです。

 もっとも、もともとカナダに比べてシーズンオフのセールが多かったり、値引き率が高かったりする日本なので、在庫一掃セールでなくともかなりお買い得商品が並ぶのかなーと期待できますが。

 今回は同じキリスト教文化の国同士にもかかわらず、イベントを取り入れたらあまり意味のないことになってしまったというお話でした。

 本当は人でごった返しているモールの写真があったらよかったのですが、街中には出てもモールには行っておらず、結局何も買わなかったので写真がありません(笑)

連載 『ノアのカナダ留学日記