「イベント事に見る日本人の人間性とは?」
ノアのカナダ留学日記 - その34
2月に入ると人々が気にし始めるものといえばバレンタインデーですが、カナダでは日本ほど騒いでいない気がします。私が無縁なので気づいていないだけかもしれませんが(笑)
そもそもカナダと日本ではバレンタインの文化がちょっと違うようなので、今回はその違いについてお伝えしたいと思います。
バレンタイン=チョコレート?
日本でバレンタインといえば間違いなくチョコレート!ですが、カナダではそうとも限らないようです。小学生はカードを渡すらしく、よく遊びに行くカナダ人家族の下の女の子も、手作りのカードとストローを編み込んで作ったハートの飾りを用意していました(実は私も手伝いました)!
好きな男の子に渡すというよりは、男の子の友達みんなに「いつもありがとう」という感謝の気持ちを込めて渡すそうです。
大学生だと、日本でいう本命の場合は男の子の方からバレンタインディナーに誘います。特別なディナーを食べながら一緒に過ごそうということのようです。お互いにプレゼントを交換し合うこともあるそうです。
・・・という感じで、日本ほど「バレンタイン=チョコレート」という認識は強くないようでした。また、必ずしも女の子が男の子に何かを渡すというわけでもないようです。むしろバレンタインディナーは男の子の方から誘うみたいです。その代わりホワイトデーもありません。
ちなみに日本でホワイトデーの3月14日は数学の「π=3.14…」にかけて「パイ・デー」だ、という人もいます。大学内でもこの日は毎年パイに関連したイベント(パイ投げなど)があるそうです。
女子中高生の一大イベント、友チョコ交換もなし
他の違いとしては、日本ではここ数年で友チョコが定着しましたが、カナダではこれも特にありません。そもそも前に書いたように感謝の気持ちを込めて友達みんなに何かを渡すこともあるくらいなので、わざわざ友チョコという概念を作る必要がないからかもしれませんが。
特に日本だと中学生、高校生の間では、女の子同士が手作りのチョコスイーツを交換するという、今となってはほとんどバレンタイン文化の一部となった習慣がありますが、これもなさそうです。
イベント事に見る日本人の人間性?
ハロウィン、クリスマス然りですが、改めて日本は輸入した文化を日本流に進化させてきたんだなと思いました。他国文化に日本流のアレンジを加えるのが良いとも悪いとも言いませんが、オリジナルとの違いを比較すると日本人の人間性のようなものが表れている気がします。
欧米人などと比べるとノリが悪いと思われがちな日本人、確かに日常生活や金曜日のバーでカナダ人達が踊っている様子などを見ているとそうかなと思うのですが、ひとたび「イベント」として場が設定されると、そのぶん(?)全力投球というか、もともとそのイベントを始めた国の人達よりも盛大に何かすることさえあるのは面白いですね!
オリジナルより盛大になるというのは、日本が単一民族国家であるというのも少し関係しているかもしれません。例えば中国系移民の多いカナダでは、クリスマスに特別ターキーでお祝いしたりはしないという家庭や、プレゼントをもらったことすらないという人もいます。また、日本でいう元旦のニューイヤーよりも中国の旧正月を盛大に祝うよという人も。
中国以外にも様々な国にルーツのある人の多い移民の国カナダでは、みんなが一斉に何かを祝ったり、同じイベントをしたりというのが日本よりも少ない気がします。それに比べて日本ではみんなが何かしらの形で参加する分、イベント事が盛大になりやすいのかもしれないですね。
後日談ですが、友達がホワイトデーの日に「πデーだから」と言って、特にバレンタインに何もあげていなかったにも関わらずアップルパイをくれました!