「発音教室」
ノアのカナダ留学日記 - その39
アルバータ大学の留学生サポートセンター主催で発音教室があったので、参加してきました。
講師はSTの方!
講師で来てくれたのはST(Speech Therapist)で英語を外国語として勉強している人(特にカナダに移住して来た人)向けに発音教室をやっているという女性。
STの仕事というと言語障害のある人の発話練習などのサポートがほとんどだと思っていたのですが、第二言語学習者の発音矯正をサポートしている人もいるんですね!
効率的な発音練習法は?
講師の方のレクチャーによると、やっぱり英語が母語でない人が発音しづらいとされている母音と子音の発音を集中的に練習するのが一番効率的なようです。
最初はその音だけ、次に単語、最後に文を使って練習するという方法をおすすめしていました。個別の音がきちんと発音できるようになったら、文の中でどこにポーズを置くかと上げ調子で言う部分と下げ調子で言う部分を意識するといいそうです。
日本人に更なる試練!Bright L vs Dark L
特に練習すべき子音として、LとR、V、W、Thが挙げられており、これは日本の英語の授業などでもよく言われるよなーと思っていたのですが、初めて知ったのが同じLでもカナダ人のネイティヴの人はBright L(単語の語頭のL)とDark L(単語の途中にあるL)を区別しているということ(この区別のあり・なしは英語の話されている地域によるようです)。
例えば、lookのLはBright L、clockのLはDark Lといった具合です。単純にLとRを区別するのも難しい日本人にとってはほぼ違いがわかりませんでしたが、名前通りBright Lの方がクリアな音、Dark Lの方がこもった感じの音です。
発音の仕方も違い、Bright Lはよく言われる舌先を前歯の裏側に付けるようにして発音するのですが、Dark Lは舌先を前歯の裏側に付けつつ、舌の後ろ側も丸めるような感じで発音するそうです。
わかってはいるんだけど・・・
上げ調子で発音する部分と下げ調子で発音する部分の区別はわかってはいるのですがなかなか難しいです。
上げ調子で発音するのは疑問文の最後はもちろんなのですが、文中でポーズするときも直前の単語は上げ調子で発音します。
例えば長めの文でポーズが2回ある場合、それぞれのポーズ前は上げ調子で、文の最後は下げ調子になります。文が下げ調子になったのを聞くとネイティヴの人は相手が話し終わったのだと認識するそうです。
考えてみれば日本語の「〇〇して、〇〇して、〇〇したんだよ。」と言う場合と何ら変わりないのですが、特に単語を探しながら話しているときや、英語での言い方に自信のない文のときは文末でもついつい上げ調子にしてしまいます。
発音練習=素振り?
個別に単語を発音しているときには正しく発音できても、文になったときや、更にはただ音読しているのではなく、会話の中で自分で文を組み立てて話しているときは、発音がおろそかになってしまいがちです。文法にも注意を向けなければならないので、どうしても発音に向けられる意識は音読のときよりも少なくなってしまいます。
留学して日常で英語を話す環境に置かれて、発音練習はスポーツでいう素振りみたいなものだなと感じました。単独ではきれいなフォームで素振り(発音)できても、試合(実際の会話)では100%の意識をフォームに向けられないのでフォームが崩れてしまいます。
これを崩れないようにするためには、きれいなフォームが無意識にできるようになるまで、身体(口)に覚えこませないといけません。そのためには正しいフォームを意識しての素振りが大事!ということで、言語の発音でいう素振りにあたる音読の大切さを再実感しました。
中学生以来あまり音読をしていなかったなと思うので、これからはもっと日々の英語学習に音読を取り入れていきたいと思いました。それに気づけただけでも参加してよかったです!