「さよならカナダ」  ノアのカナダ留学日記 - その55

「さよならカナダ」 

ノアのカナダ留学日記 - その55

 

 長かったようで短かったようで長かった留学も、約1週間に渡る家族とのカナダ周遊旅行も全て終わり、ついに本当にカナダとお別れの時が来ました。

 留学の振り返りはエドモントンを去るときにしてしまったので、今回は私のカナダ留学で一番思い出深く、「この留学を要約するならこれ!」と言えるカナダ人の友達とその家族、Kファミリーへ宛てたお別れの手紙の内容を日本語でご紹介したいと思います。

 

 

 

カナダの私の家族へ

 言葉では到底伝えきれませんが、私の感謝の気持ちを伝えるべく、手紙を書きます。

 初めてこの家に来たとき、私は気まずく、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。私はジョン(K家族の次男の友達)の友達で、彼が勝手に私をこの家に連れてきただけだったのに、みなさんは私を大切な客人のようにもてなしてくれたからです。ですが今、私はここにいるとき、まるで自分の家にいるかのように感じています。

 私はこの家でたくさんのことを学びました。みなさんは私をクリスマスやイースターのようなたくさんの年中行事に招いてくれました。カナダの家族の生活を体験できたこと、とても嬉しく思います。

 カナダのファーストネーションについても学びました。そしてたくさんの新しい料理やお菓子のレシピも。お母さん、お母さんは私のベーキング101の先生です!日本にいたとき、私は家族に料理を作るのが好きでした。カナダでも料理を作ってあげられるみなさんに出会え、とても幸せでした。

 みなさんのお家に毎週のように遊びに来るようになってから、私の英語力も向上したと思います。まだまだ自分の思いや考えを英語で伝えることには困難を感じることもありますが、それでも異国の地に産まれた私もみなさんと意思疎通できたという経験は自分の英語に対する自信に繋がりました。

 何度も何度もこの家に来て、お泊りして。1週間滞在させていただいたこともありました。Kさんのお家で過ごした時間は、カナダで一番幸せなひとときでした。私はホスティッド・スチューデント(ホームステイをしている学生)ではありませんでしたが、まるでそうであるかのようでした。なんだかホストファミリーがいたような気分です。本当に、感謝をしてもしきれません。

 私たちの苗字が「N」という意味を共通に持っているのは驚きの偶然でしたが、私はこれを単なる偶然とは思いたくありません。「私たちは会うべくして会った」、そう思いたいです。

 カナダに「家族」と言える存在ができたこと、帰って来る場所ができたことを本当に嬉しく思います。日本に帰ると寂しくなりますね。みなさんは私がまたエドモントンに帰って来る最大の理由になると思います。またこの場所に帰ってくること、帰ってきて何か美味しい料理を作ることをお約束します。

 エドモントンは極寒の地ですが、ここに暮らすみなさんは皆、暖かい心をお持ちです。そしてここはカナダで一番暖かい場所です!お身体にお気をつけて、いつまでも元気で仲良く、幸せな家族でいてください。

 最後にもう一度、みなさんが私にくれた全ての優しさに感謝します。

 愛と感謝を込めて。

連載 『ノアのカナダ留学日記